KDDI「5G」実用化へ前進、28GHz帯ハンドオーバー実験に成功
2017年2月23日 14時53分更新
KDDIは、次世代移動通信システム「5G」の検証において、5G周波数帯域の候補の一つである28GHz帯を利用した複数の基地局間を跨ぐハンドオーバーの実験に、国内で初めて成功したと発表した。
5Gでは、高速・大容量の通信を可能とするため、28GHz帯を含む高周波数帯の活用が検討されており、世界各国の通信事業者などでも研究が進められている。高周波数帯は、低周波数帯と比較して電波が弱まりやすいため、ビームの幅を絞り電力を集中することで電波が届く範囲を延伸する「ビームフォーミング」技術を活用する。
一方で、「ビームフォーミング」により、ビーム幅が狭くなるため、デバイスを正確に捕捉しつつ接続すべき基地局を切り替えるハンドオーバーの実現に課題があがっていた。
今回、KDDIはサムスン電子の技術協力により、東京都内にて28GHz帯を用いたハンドオーバーの実証実験を実施し、市街地や高速道路での走行中において、複数の基地局間をハンドオーバーすることに成功。また、走行中において、最大3.7Gbpsのスループットを達成したという。