マイナンバーカードでステーブルコイン決済。三井住友カードとマイナウォレットが実証実験
2026年1月20日 09時01分更新

三井住友カード株式会社とマイナウォレット株式会社は1月16日、マイナンバーカードを活用したステーブルコイン決済の連続実証実験プログラムを共同で開始する。第1弾として、1月23日と24日に福岡市で開催されるプロバスケットボールチーム、ライジングゼファーフクオカのホームゲーム会場で実施する。マイナンバーカードをそのままウォレットとして利用し、三井住友カードのstera端末で日本円連動型ステーブルコインによるタッチ決済を可能にする仕組みを検証する。
福岡市のバスケット会場で第1弾
実証実験は照葉積水ハウスアリーナで行われる。来場者はマイナンバーカードでユーザー登録を行い、日本円連動型ステーブルコインJPYCの付与を受ける。会場の売店などに設置されたstera端末の画面で金額を確認し、マイナンバーカードをかざすことで決済が完了する。裏側ではブロックチェーン上でステーブルコイン残高の移転が実行される仕組みだ。ユーザー認証には公的個人認証であるJPKIを組み込むことで、高い安全性を確保するとしている。

この取り組みは福岡市実証実験フルサポート事業に採択されたもので、福岡市とライジングゼファーフクオカが協力する。
専用アプリ不要、誰でも使える決済体験を目指す
両社がこの取り組みを進める背景には、改正資金決済法などの制度整備を受けて、ステーブルコインやブロックチェーン技術を活用した決済手段への期待が高まっていることがある。一方で、高齢者や子どもを含む幅広い層が専用アプリやウォレットのインストール、操作に不安を感じるケースも多く、誰でも簡単に使えるユーザー体験の設計が課題となっている。
マイナウォレットはマイナンバーカードをそのままウォレットとして活用するサービス「マイナウォレット」「マイナペイ」を開発してきた。三井住友カードは次世代決済プラットフォーム「stera」を通じ、1台の端末でクレジットカード、電子マネー、QRコードなど多様な決済手段に対応可能な環境を全国の加盟店に提供している。両社は公的個人認証による本人確認とstera端末を組み合わせることで、「公的ID×ステーブルコイン決済」という独自領域で次世代の決済体験の実現を目指すとしている。
複数地域・ユースケースで順次展開
両社は単発の実証実験にとどまらず、複数地域・複数ユースケースでの連続的な実証実験プログラムとして設計している。今後はスポーツやエンタメ領域のイベント、商業施設や観光施設、公共施設など多様な実店舗での利用を検討する。また、自治体と連携したデジタル地域通貨や給付金のステーブルコインによる配布、行政手続きや公共料金支払いにおける活用も視野に入れている。
各実証実験で得られたデータやユーザーフィードバック、加盟店や自治体の声を踏まえ、ステーブルコイン決済の仕組みをブラッシュアップし、中期的なサービス化と国内展開を検討するとしている。
将来的にはインバウンド決済も視野
このプログラムは、まずマイナンバーカードを利用する国内居住者向けのステーブルコイン決済からスタートするが、将来的には訪日外国人旅行客が保有するステーブルコイン(例:USDC 等)をstera端末経由で国内の実店舗決済に利用可能とする仕組みも検討していく。
中長期的には、マイナンバーカードを用いた国内居住者向け決済と、暗号資産・ステーブルコインを用いたインバウンド決済の両輪で、steraプラットフォーム上に次世代のデジタル決済インフラを構築していくことを模索するとしている。
リリース:https://www.smbc-card.com/company/news/25/news0002105.pdf
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