ソフトバンク1Qは増収増益、売上1.8兆円で過去最高更新
2026年8月5日 12時55分更新
ソフトバンク株式会社は2026年8月4日に、2027年3月期第1四半期(2026年4月〜6月期)の連結決算を発表した。決算数値によると、売上高は前年同期比9.4%増の1兆8,147億円、営業利益は同4.0%増の3,023億円、純利益は同10.5%増の2,015億円となり、親会社の所有者に帰属する四半期純利益は同3.3%増の1,501億円を記録した。全報告セグメントにおいて増収を達成し、売上高は第1四半期として過去最高を更新している。非通信分野である金融や法人向けITサービスの力強い成長がグループ全体の業績を牽引する格好となった。

セグメント別の詳細な動向をみると、ファイナンス事業が著しい伸びを示した。PayPayおよびPayPayカードにおける決済取扱高の増加に伴い、ファイナンス事業の売上高は前年同期比27.0%増の1,159億円、セグメント利益は同76.0%増の318億円へと大幅に伸長した。また、法人向けのエンタープライズ事業においても、デジタル化に伴う需要やAI計算基盤などのクラウド・AI売上が急増し、売上高は同11.4%増の2,604億円、セグメント利益は同27.5%増の622億円と順調に拡大した。IT関連商材を扱うディストリビューション事業も法人向けSaaSやクラウド商材の販売拡大により、売上高同22.8%増の3,045億円、セグメント利益同8.2%増の129億円と着実な成長を維持している。

一方で、個人向けサービスを扱うコンシューマ事業の売上高は前年同期比4.4%増の7,497億円となったものの、でんき事業の原価や資産計上された販売手数料の償却費増加などが影響し、セグメント利益は同0.6%減の1,529億円と微減益であった。主力であるモバイルサービス売上自体は「ペイトク」などの高単価プランの浸透により同0.8%増の4,005億円と増収基調を維持している。また、メディア・EC事業はコマースや戦略領域の拡大により売上高が同9.8%増の4,468億円となったが、前年同期に計上された企業結合に伴う一時的利益の剥落などにより、セグメント利益は同5.7%減の667億円となった。

決算発表に伴い、同社は今後の事業展開と財務施策に関する動向も明らかにした。2026年7月10日には、親会社であるソフトバンクグループ傘下の法人へSBエナジー関連の持分(Energy Global, LPの優先持分)を15億米ドルで譲渡する契約を締結完了しており、譲渡益の発生が見込まれている。さらに同月31日には、株式会社セブン&アイ・ホールディングスおよびPayPayとともにデジタル領域における戦略的資本・業務提携の締結を発表した。本提携に基づき、同社とPayPayは合計2,000億円規模の第三者割当による自己株式の処分を引き受ける予定である。宮川潤一社長は決算説明会において、徹底したコスト削減の進展を踏まえ、4〜9月期累計での営業増益実現に自信を見せるとともに、秋の四半期決算時に通期業績予想の上方修正を検討する意向を示した。現在掲げている2027年3月期の通期連結業績予想は、売上高7兆5,000億円、営業利益1兆1,000億円、親会社所有者帰属当期利益5,600億円を見込んでいる。
ソフトバンクは通信事業の強固な基盤を持続させながら、AIや金融などの非通信分野を次なる成長エンジンとして拡大させ、持続的な企業価値の向上を目指す。
関連カテゴリー




