スマホ新法施行でブラウザ選択など可能に

2025年12月9日 09時00分更新


 12月18日にスマホ新法が全面施行されることを受け、公正取引委員会は「チョイススクリーン特設サイト」を12月1日に開設した。スマホ新法は、AppleとGoogleが寡占状態にあるモバイルOS、アプリストア、ブラウザ、検索エンジンの市場に競争環境を導入し、利用者の選択肢拡大を目指す。ただし、セキュリティ面での懸念も指摘されている。

同法の施行により、App StoreやGoogle Play以外からのアプリ配信が可能になる。これまで両社の審査を通過したアプリのみが配信されていたが、新たなアプリストアの登場により、利用者は幅広い選択肢から選べるようになる。ただし、JPACは、新規参入のアプリストアでは審査体制が不十分な可能性があり、マルウェアを含むアプリをダウンロードするリスクが高まると警告している。

決済手段についても、Apple PayやGoogle Pay以外のシステム利用が認められる。両社の決済システムは事業者側の手数料負担が大きいため、新たな選択肢の登場により価格が下がる可能性がある。一方で、決済システムの多様化に伴い、不正利用の検知精度にばらつきが生じる恐れや、返金対応の違いにも注意が必要だという。

さらに、WEBブラウザと検索エンジンの標準設定についても変更される。これまでiOSではSafari、AndroidではGoogle Chromeが標準設定されていたが、スマホ新法施行後は選択画面「チョイススクリーン」が表示され、利用者が自由に選択できる仕組みとなる。公正取引委員会は12月1日にチョイススクリーンの特設サイトを開設し、12月から順次提供が始まっている。

チョイススクリーン特設サイト:https://www.jftc.go.jp/choice_screen/index.html

JPACは、ブラウザの選択にあたり、有害サイトの検出機能やセキュリティパッチの自動更新、パスワード管理機能の有無を確認すべきだと助言している。また、未成年が使用する端末では、青少年インターネット環境整備法によりフィルタリング機能の設定が義務付けられているため、対応ブラウザを選択する必要がある。

公正取引委員会は、AppleとGoogleに対して複数の遵守義務を課す一方、セキュリティ確保や利用者情報の保護、青少年保護、犯罪防止などを理由とする「正当化事由」を認めている。例えば、新規アプリストアからマルウェアが配信された場合、AppleやGoogleが当該アプリを拒否する措置は認められる。今後、どのような事由が正当化事由として認められるかが焦点になると見られる。

なお、公正取引委員会はスマホ新法施行に伴って電話やSMSで連絡することはないとし、そうした連絡があった場合は詐欺の可能性があると注意を呼びかけている。


スマホソフトウェア競争促進法概要資料:https://www.jftc.go.jp/file/sumahogaiyo2.pdf

関連カテゴリー