ヤフー、ソフトバンクからのイー・アクセス株式取得を中止
2014年5月20日 11時27分更新
・ヤフーがソフトバンク子会社のイー・アクセスの株式取得の中止を発表
・イー・アクセスとウィルコムは合併し「ワイモバイル」として始動する
ヤフー株式会社は5月19日、ソフトバンク株式会社からイー・アクセスの株式を取得する予定を中止すると発表した。当初、イー・アクセスの買収によってヤフーがデータ通信に特化したインフラ事業へ参入するとしていたが、それが撤回されたこととなる。
中止の理由は「ヤフーがイー・アクセスを子会社化して自らインフラを手がけるよりも、ヤフーはサービス、イー・アクセスはインフラというそれぞれの強みを生かした協業の形で事業を進めていくことが望ましい」という結論に至ったため。
なおイー・アクセスは予定どおり2014年6月1日を効力発生日として株式会社ウィルコムと合併し、新会社名はワイモバイル株式会社となる予定。
ヤフーによる株式取得が発表されたとき、ヤフーの宮坂社長はスマートフォン(スマホ)の普及が成長のカギを握るとの見方を示したうえで「事業を伸ばすには自身でスマホの普及を加速させた方が良いと判断した」と説明するなど、ヤフー側のメリットを明示したいた。一方大手メディアでは多額の資金が必要になることから、ヤフーの株主にとってはデメリットとなるとも思えるイー・アクセス株取得については、批判記事も掲載されていた。今回株式取得が中止された本当の理由は分からず、不信感が生まれてしまったことは確かだが、いずれにしろ各社がもつサービス価値が、顧客目線でのシナジー効果を生み出されることに期待したい。
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