つなぐネットなど3社、集合住宅向けローカル5Gのフィールドテストを開始

2021年12月23日 12時17分更新


 つなぐネットコミュニケーションズ(つなぐネット)、アルテリア・ネットワークス(アルテリア)、オプテージは、Sub6帯ローカル5Gを活用した集合住宅向け次世代無線インターネットサービスの商用サービス開始を見据え、フィールドテストを開始する。
 今回のフィールドテストは、無線局免許を取得し、オプテージのローカル5G設備およびアルテリアの商用ネットワークを用いて、三菱地所グループにて運営している新しい賃貸マンションサービス「Hmlet(ハムレット)」シリーズ、東京建物グループの賃貸マンションブランド「Brillia ist(ブリリア イスト)」シリーズにおいて、商用サービスと同等の環境下で通信品質を検証するもの。

 昨年度、つなぐネットおよびアルテリアは、三菱地所グループ、東京建物グループの複数の集合住宅でSub6帯の電波実験を行い、屋内・屋外の電波伝搬検証によりマンション専有部および共用部を効率的に通信エリア化できることを実証した。
 また、オプテージでは、集合住宅で28GHz帯のローカル5Gを活用した実フィールド環境において、実音声の伝送、8K映像の上り方向の伝送および5G用リピーターを用いた中継伝送の実現性が確認できた。
 今回のフィールドテストは、それぞれの集合住宅における昨年度のローカル5G実証実験で得られた結果や知見を活かし、商用化に向け更なる前進を図ることを目的としているとのこと。
 5Gは超高速、超低遅延、多数同時接続の通信を実現する無線通信技術で、この5Gを利用したローカル5Gは、マンション構内に新たな通信配線の敷設が不要なため、構内配線の敷設ができず通信品質の改善や高速化が困難だったマンションへの導入が期待できる。
 また、ローカル5Gは特定のエリアでの構築・運用・利用に強みがあるため、今後のスマートシティ化の可能性を広げる新しい社会インフラとして期待が高まっている。内閣府が提唱するSociety 5.0では、デジタル技術を活用した生活者の利便性・快適性の向上を目指す取り組みが推進され、その具体的な展開としてスマートシティが構想されている。スマートシティではIoT(Internet of Things)で全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出す社会となる。そしてその基盤として高品質なインターネットが必要不可欠となる。「次世代無線インターネットサービス」のサービス化を実現することで、暮らしにおける様々な課題解決を図ると共に、快適性や利便性を含めた新たな価値を創出し、サステナブルな社会への貢献が期待できるとのことだ。

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