楽天シンフォニー、ベトナムのモビフォン社とOpen RAN商用化に向け覚書締結

2025年6月10日 10時00分更新


 楽天シンフォニー株式会社は6月9日、ベトナムの通信事業者モビフォン社と、同国における4Gおよび5GのクラウドネイティブなOpen RAN(オープン無線アクセスネットワーク)の商用化に向けた覚書を締結したことを発表した。この協力により、両社はOpen RAN技術の導入と展開を進め、ベトナム国内でのモバイルネットワーク拡張を加速させる。

楽天シンフォニーは、仮想化Open RANネットワークに関する豊富な経験と商用化のノウハウを持ち、これをベトナムでのネットワーク構築に活かす。特に、ネットワークの柔軟性、性能、セキュリティ、顧客体験の向上といったOpen RAN技術の利点を最大限に活用し、効率的な展開を目指す。また、モビフォン社は、基地局やコアネットワーク設備を確保し、技術的な検証を推進する。

モビフォン社の副総裁、ヴィン・トゥアン・バオ氏は「2030年に向けて、当社はベトナムのトップテクノロジー企業となり、国内のデジタルインフラ構築を牽引することを目指しています。次世代のモバイルネットワークにおける技術的な自立を目指して、Open RANを戦略的に導入します」と語った。さらに、「楽天シンフォニーとの協業は、単なる技術検証にとどまらず、包括的なパートナーシップへと発展する」との期待を示した。

楽天シンフォニーは、楽天モバイル株式会社と協力し、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の支援を受けた「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の成果であるO-RANインテグレーション技術を本プロジェクトに適用する。これにより、Open RAN技術の導入がさらに加速する見込みだ。

モビフォン社は1993年に設立され、ベトナム国内では最大手の通信事業者の1つとして、市場シェアで上位にランクインしている。同社は、個人や企業のデジタルトランスフォーメーションを支援し、デジタル経済の発展に貢献することを目指している。

今回の協力により、ベトナムはOpen RAN技術を採用する先進的な市場として、さらなる成長を遂げることが期待される。また、このパートナーシップは、Open RANの商用化を進める重要な一歩となる。

リリース:https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2025/0609_01.html?year=2025&month=6&category=ec%20mobile

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