「2020年 モバイルニュースアプリ市場動向調査」利用率1位は Yahoo!ニュースで 39.8%―ICT総研調べ

2020年4月24日 17時00分更新


 株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は4月24日、「2020年 モバイルニュースアプリ市場動向調査」の調査結果をまとめた。同調査は、ニュースサイト運営会社・関連企業への取材結果に加え、インターネットユーザー4,102人へのWebアンケート調査、各種公開資料などをまとめて分析したものである。

■ ニュースアプリの利用者は2019年度末に8,796万人、2022年度末には9,515万人へ

 スマートフォン、タブレット端末などの普及に伴い、モバイルニュースアプリの利用者が急拡大している。新聞・雑誌などの紙媒体から、パソコン上でのニュースサイト閲覧へと利用者が移行し、現在ではモバイル端末上でのニュースコンテンツ利用が主流となってきた。

 日本国内におけるモバイルニュースアプリの利用者数(アクティブユーザー数)は2016年度末に4,093万人だったが、2017年度末には4,683万人、2018年度末に5,152万人と増加が続いており、2019年度末(2020年3月末)には5,422万人に拡大した。今後は伸び率こそ落ち着くものの順調に増加を続け、2020年度末 5,627万人、2021年度末 5,801万人、そして2022年度末には 5,943万人がモバイルニュースアプリを中心としてニュースコンテンツを利用するものとICT総研は予測する。
 近年のモバイル端末の普及と、ニュースアプリの充実によりニュースアプリの利用者数は年々一定の割合で増加を続けている。また、インターネットブラウザ上のニュースサイトでニュースを閲覧するユーザーも3,000万人以上の規模で安定して推移すると見込まれる。

■ ニュースアプリ利用率1位はYahoo!ニュースで39.8%、スマートニュースが21.4%で2位

 ICT総研では2020年4月13~15日にモバイルニュースアプリの利用実態について、インターネットユーザー 4,102人にWebアンケート調査を実施した。その結果、「1年以内にニュースアプリを利用したことがある」とした回答者は63.3%を占め、前回調査時(2018年4月)の58.7%から4.6ポイント増加した。
 また1年以内に利用したことがあると回答した人の中で「1ヶ月以内に利用した」という回答者は7割となった。多くの利用者が頻繁にモバイルニュースアプリを利用するアクティブユーザーであると思われる。
 アンケート回答者の中で主に利用されているポータル系ニュースアプリは、Yahoo!ニュース(アプリ版)が39.8%でトップとなった。利用率2位はスマートニュース(21.4%)、以下LINE NEWS(17.9%)、Googleニュース(16.6%)、グノシー(14.6%)と続いた。 前回調査(2018年4月実施)と比較するとほとんどのサービスの利用率が高まっており、サービスが浸透し続けていると言える。
 新聞系ニュースアプリで利用率が最も高かったのは、日本経済新聞電子版で6.3%となった。次いで朝日新聞デジタルが6.0%、読売新聞オンラインが5.1%、毎日新聞ニュース、産経電子版が3%台で続く。

■ ポータル系アプリの利用者満足度1位はYahoo!ニュース、新聞系1位は日本経済新聞電子版

 モバイルニュースアプリの利用者に対して、満足度を聞いたところ、ポータル系アプリの利用者満足度1位はYahoo!ニュースで83.2ポイントとなった。2位はスマートニュースで82.9ポイント、以下NewsPicks(80.8ポイント)、グノシー(79.6ポイント)、NewsDigest(79.5ポイント)と続いている。
 新聞系アプリ利用者の満足度評価では、日本経済新聞電子版が81.8ポイントで1位となった。2位は毎日新聞ニュースで80.8ポイント、3位以下は産経プラス(80.2ポイント)、読売新聞オンライン(77.0ポイント)、朝日新聞デジタル(72.6ポイント)と続く。

■ ポータル系アプリの会員登録率1位はdmenuニュース、新聞系1位は日本経済新聞電子版

 モバイルニュースアプリの利用者に対して、会員登録について聞いたところ、ポータル系アプリの会員登録率1位はdmenuニュースで75.6%となった。2位はニュースパス(au)で71.8%、以下NewsPicks(71.0%)、Googleニュース(59.8%)、Yahoo!ニュース(59.1%)と続いている。
 新聞系アプリの会員登録率は、日本経済新聞電子版が85.2%で1位となった。2位は読売新聞オンラインで77.5%、以下朝日新聞デジタル(75.9%)、産経プラス(75.2%)、毎日新聞ニュース(74.7%)と続く。ポータル系アプリと新聞系アプリの平均会員登録率を比較すると、ポータル系アプリが64.8%、新聞系アプリが77.7%となった。この結果を受けて、ICT総研は「これは、新聞系アプリの有料記事や、会員登録しないと記事全文を読むことができないなどが要因である」と推察している。

 
 

 

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