KDDI、Android専門「アンバサダー」を配置 AI時代のスマホ提案力を強化
2025年7月4日 10時30分更新
KDDIは2025年6月27日より、Google合同会社およびサムスン電子ジャパン株式会社の協力を受け、Androidの最新サービスや端末に精通した「Android アンバサダー」による接客サービスを、全国の一部au Style/auショップ/UQスポットにて開始した。この「Android アンバサダー」は、Androidプラットフォーム全体に関する知識はもちろん、Google PixelやSamsung Galaxyといった最新スマートフォンの特性、そしてGeminiをはじめとするGoogleのAIサービスなどについて、特別なトレーニングを受けたうえで認定される専門スタッフである。
今回KDDIが導入したAndroid アンバサダープログラムでは、商品知識や機能説明の習得にとどまらず、顧客のライフスタイルや利用目的に応じて最適な端末やサービスを提案できるよう、実践的な研修が施されている。接客力の強化を通じて、店舗での満足度を向上させることが狙いだ。また、アンバサダーたちは研修修了後も定期的に情報や事例を共有し合うコミュニティに参加し、接客の質を高め続ける取り組みも実施している。こうした継続的な教育・相互学習の仕組みにより、スタッフのモチベーションや専門性が高まり、結果として来店者へのサービス品質向上にもつながっている。

AI技術の進展により、スマートフォンの使い方は多様化・高度化しているが、一方で高齢者やデジタル初心者には操作の難しさが障壁となっている。そこで、深い知識と丁寧な説明を提供できるアンバサダーの存在は、利用者に安心感をもたらす。
さらに、KDDIはこの取り組みに連動し、2025年6月1日より全国のau Style店舗にて、Googleの生成AIアシスタント「Gemini」を実際に体験できるセミナー「はじめてのAI~暮らしで使える Google Gemini 体験~」を開催している。このセミナーでは、スマホに不慣れな利用者でも、AIの基本的な使い方や生活への活用法を学ぶことができる内容となっており、参加者からも好評を得ている。
KDDIは、こうした教育・提案型の接客体制を通じて、単なるスマートフォンの販売にとどまらない付加価値を提供しようとしている。AIやスマート機能を活用した“賢いスマホ生活”を提案することで、顧客との中長期的な関係性の構築を目指しているとみられる。
今後も同社は、AIや5G、クラウドなどを活用した次世代のモバイル体験を広げるため、ユーザーの理解と満足を深める施策を続けていく方針だ。デジタル社会における「相談できるリアル店舗」の価値が、改めて見直されつつある。