今後のIT市場、ビジネス向けのスマートデバイス活用が鍵に
2014年6月25日 10時07分更新
・2014年は、製造業など多くの産業分野でマイナス成長
・スマートモバイルデバイス市場の成長が頭打ちになる予測も
IDC Japan株式会社は国内産業分野別IT市場における2013年下半期の分析と2014年~2018年の市場規模予測について発表した。
2013年はアベノミクス効果による景気回復基調が継続し、多くの企業でIT支出が伸び、国内IT市場はほとんどの産業分野でプラス成長を示した。一方で、2014年の国内IT市場は、Windows XPからのPC更新増の反動やスマートフォン市場のマイナス成長などの要因によって多くの産業分野でマイナス成長となると予測している。
具体的には以下の通りだ。
■通信/メディア(前年比成長率マイナス4.5%、市場規模1兆9,355億円)
2012年に集中していた通信事業者の無線インフラストラクチャ関連の整備投資がいったん落ち着きを見せるため、2013年から2014年にかけてマイナス成長。
■製造業
2013年は円安の影響によって輸出の多い企業で業績が回復し、IT支出において堅調な成長を示すものの、2014年は前年の反動や海外展開の加速などの要因で低調。
■情報サービス業(同:0.3%、8,260億円)
スマートフォンやタブレット&eReaderの市場拡大の影響でインターネットビジネス向けインフラの拡充が進みIT支出が伸びると予測。
■医療(同:0.9%、5,255億円)
医療機関向けのみならず、高齢化社会に向けた包括的な地域体制に向けたIT支出が堅調。
■消費者市場(同:マイナス1.1%、2兆5,125億円)
タブレット&eReaderの需要は拡大しているものの、スマートフォンはブームが一巡し2012年をピークに2013年よりマイナス成長が続く。
そもそもとしてIT導入は業務改善が前提となる。今後はIT導入というだけではなく、業界ごとのニーズに細かく対応することが必要になりそうだ。
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