J.D. パワー調査でauが3年ぶりに総合満足度1位、2016年日本携帯電話サービス顧客満足度
2016年9月29日 11時34分更新
J.D. パワー アジア・パシフィックは、2016年日本携帯電話サービス顧客満足度調査の結果を発表した。当調査は、全国10地域(北海道/東北/北陸/関東/東海/関西/中国/四国/九州/沖縄)における携帯電話の個人利用者(16~64歳)を対象に携帯電話サービスの満足度を明らかにするものである。18回目となる今回は2016年7月にインターネット調査を実施し、総計31,200人から回答を得た。
顧客満足度の測定にあたっては6ファクターを設定し、それぞれに関連する詳細項目に対する評価を基に総合満足度スコアの算出を行っている(1,000ポイント満点)。各ファクターの総合満足度への影響力は、「通信品質・エリア」(24%)、「提供サービス(*)」(22%)、「各種費用」(21%)、「電話機」(16%)、「アフターサポート」(11%)、「電話機購入経験」(5%)の順となっている。
2016年総合満足度のトップは、550ptで3年ぶりにauとなった。ファクター別でみると、「電話機」「提供サービス」「各種費用」「電話機購入経験」でトップ評価を得ている。第2位は546ptでdocomoが続き、第3位は520ptでSoftBank となった。
2016年調査では、業界全体で総合満足度が前年比で13pt低下している。中でも、「アフターサポート」ファクターが各社最も大きく低下している。チャネル別にみても、アフターサポートにおいてメインチャネルとなっている「店舗」での対応においても24ptの低下が見られ、契約内容の変更や問い合わせや相談、問題やトラブル対応への対処といったどのような用件であっても前年から評価低下がみられた。
店舗でのアフターサポートにおいて一番大きく評価が下がった項目は、3キャリアともに“言葉遣いの丁寧さ/態度のよさ”となっている。店舗対応におけるスタッフの対応実態を見ても、「応対の最中に、店員に笑顔があった」、「 店員の身だしなみに清潔感があった」「あなたの話を最後まで聞いた上で回答していた」という割合が減少している。加えて、実際に対応してもらうまでの待ち時間をみると、「待ち時間はなかった」という回答が減っており、反対に「15分超」という比較的長い待ち時間が発生しているケースが増えている。スマートフォンの販売普及や取扱商品やオプションサービス、料金プランの多様化などにより、スタッフがゆとりをもって対応することが難しくなってきていることが推測される。
アフターサポートに対する満足度は、キャリア継続意向にも大きく関係する。今後、利用しているキャリアを「まったく変更したくない」という人と「ぜひ変更したい」という人のスコアを比較すると、6ファクター中、アフターサポートにおける評価差が最も大きくなっている。取扱商品がさらに増えていくことが予測される中、各携帯キャリアにはサポート体制の改善強化が望まれる。
* 提供サービス:電話機の機能の有無によらず利用できる、携帯電話会社が提供しているサービス。(音声通話・メール・インターネット・カメラなどの機能は含まない)
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