サムスン、Galaxy Unpacked 2025でGalaxy Z Flip7など発表
2025年7月10日 11時12分更新
サムスン電子は2025年7月9日、米ニューヨーク・ブルックリンのDuggal Greenhouseにて「Galaxy Unpacked 2025」を開催し、AIを軸とした新たなモバイル体験の幕開けを告げた。今回のイベントテーマは「Unfold Ultra」。同社は、AIとモバイル技術の融合によるパーソナライズドかつマルチモーダルな革新を強調し、最新の折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold7」「Galaxy Z Flip7」「Galaxy Z Flip7 FE」、そしてスマートウォッチ「Galaxy Watch8」シリーズを発表した。

人に寄り添う本格AI「Galaxy AI」
イベント冒頭、モバイル体験事業部門長のTM Roh氏は「AIと強力なモバイル技術の融合が、これまでにない可能性を切り拓く」と語り、Galaxy AIが“真のAIコンパニオン”としてユーザーの生活を支援するビジョンを提示。新製品群は、より薄型化した折りたたみ端末や個人健康管理に特化したウェアラブルなど、AIの力を最大限に活用した設計が特徴だ。
「Galaxy Z Fold7」はシリーズ最薄・最軽量で登場し、AIによる文章や図の自動生成、位置や予定に応じた情報表示、ゲーム内要素認識など多彩なサポート機能を備える。2億画素の広角カメラとAI編集機能も強化され、不必要な通行人を消す「Suggest Erases」や複数音源を分離する「Audio Eraser」も搭載する。
一方、「Galaxy Z Flip7」は改良されたフレックスヒンジと最大容量バッテリーを持ち、6.9インチの大画面と4.1インチのカバーディスプレイ(120Hz対応)を実現。One UI 8でカバー画面の操作性が向上し、Google Gemini連携によるハンズフリーAIや服装分析によるスタイル提案機能を備える。50MPカメラと独自のセルフィー機能「FlexCam」も進化。手頃な価格のFlip7 FEも同時発表された。
「Galaxy Watch8」はスリムな筐体に3nmプロセッサ、デュアル周波数GPS、進化したBioActiveセンサーを搭載し、AIによる個別トレーニング支援「Running Coach」や睡眠サポート「Bedtime Guidance」、血管負荷や抗酸化指標の解析機能を強化。Wear OS 6とGoogle Geminiを標準搭載する初のスマートウォッチだ。

現地の反応と今後の展望
発表後の体験ゾーンでは、Z Fold7の薄さやZ Flip7のクリエイティブな使い方、Watch8の健康機能に多くの注目が集まった。ユーザーやインフルエンサーからは「大画面でも片手で扱いやすい」「セルフィーが楽しい」「睡眠改善に役立ちそう」といった声が上がったようだ。
今回の発表は、5G/6G時代の端末差別化競争を一層加速させる。AIを核としたパーソナライズド体験や健康管理機能の強化は、通信キャリアにとって新たなサービス開発や顧客囲い込みの好機となる。特に、AIとクラウド連携を前提とした端末の普及は、ネットワーク品質やエッジコンピューティングの重要性を高め、業界全体のイノベーションを促進するだろう。