次世代通信6Gの実現へ、NICTが戦略的プログラムの予備調査を開始
2026年5月25日 09時30分更新

国立研究開発法人情報通信研究機構は2026年5月20日に、「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業」の社会実装・海外展開志向型戦略的プログラム【事業戦略支援型】において、支援対象とする研究開発プロジェクトの検討の参考とするための第5回予備調査を実施すると発表した。次世代の基幹的な情報通信インフラとなるBeyond 5G(6G)は、将来的にあらゆる産業や社会活動の基盤となり、国境を越えて広く活用されていくことが見込まれている。このような背景から、国が2022年6月に取りまとめた情報通信審議会の中間答申等を踏まえ、Beyond 5G(6G)の早期実現および日本の国際競争力の強化等を目指した動きが本格化している。複数年度に渡って安定的かつ効率的な研究開発支援を可能とすることを目的に、同機構には情報通信研究開発基金が造成されており、この基金運用方針に従って社会実装や海外展開を目指した民間企業や大学などの研究開発プロジェクトへの支援が行われている。今回の予備調査は、研究開発の実施者が明確な戦略と覚悟を持って取り組む案件の概要や予算規模などを事前に把握し、今後の具体的な公募における支援対象技術分野や予算規模、支援件数などを適切に検討するための重要なプロセスとして実施される。

この基金事業で展開される「社会実装・海外展開志向型戦略的プログラム【事業戦略支援型】」では、日本が強みを有する技術分野を中心として、一定期間内に技術成熟度を示すTechnology Readiness Level(TRL)を想定された一定水準に到達させることを目標としている。具体的には、4年以内にTRLが概ね6、5年以内にTRLが概ね7といった高度な水準に達する研究開発プロジェクトが支援の対象として想定されている。プロジェクトの採択にあたっては、政策面、事業面、および技術面からの総合的な評価が行われる仕組みだ。特に社会実装・海外展開を見据えた市場動向や経営・ビジネスの観点を含む事業面からの評価に関しては、国の情報通信審議会に設置された革新的情報通信技術プロジェクトWGが取りまとめた、事業面からの適切な評価の在り方等に関する基準に基づいて厳格に実施される。今回の予備調査が対象とする技術分野は、情報通信審議会が示した答申の中で特に重要な位置づけとされている3つの重点プログラムに絞られている。具体的には、超高速・大容量通信の基盤となる①オール光ネットワーク関連技術、宇宙空間や空中の通信をカバーする②非地上系ネットワーク関連技術、そして安全で柔軟なインフラ構築に不可欠な③セキュアな仮想化・統合ネットワーク関連技術がその対象である。
今回の第5回予備調査の提案受付期間は2026年5月20日から同年7月6日までとなっており、提案期限の厳守が求められている。受理された提案については、同年7月下旬にヒアリングが実施される予定だ。この予備調査で得られた結果を踏まえて具体的な公募の対象や詳細なスケジュールが決定され、順調に進んだ場合の一例としては、2026年8月から9月頃に提案公募、9月から10月頃に採択評価が行われ、10月から11月頃に助成金の交付決定へと至る見通しである。さらに、同機構では2026年11月頃から第6回の予備調査を開始する想定も視野に入れている。この予備調査への提案は、将来実施される予定の研究開発プロジェクト公募時における必須要件ではなく、予備調査に応募していなくても本公募への提案は可能である。また、予備調査への提案が受理されたとしても、それが該当するプロジェクトの公募実施を確約するものではない。なお、本事業への申請を検討している民間企業や大学などの研究機関を対象として、2026年5月27日の14時から15時にCisco Webexを用いたオンライン形式での予備調査説明会が開催される。説明会への参加は事前申込制となっており、参加受付の期限は2026年5月25日までである。情報通信研究開発機構が主導する Beyond 5G(6G)基金事業の予備調査を通じて、日本の優れた技術力を集約した次世代通信インフラの社会実装とグローバル市場への展開がさらに加速していく。
参考URL:https://www.nict.go.jp/innovative/20260520yobichosa.html




