J:COM、R&Dセンター設立と次世代規格「Wi-Fi 8」の実証実験開始を発表
2026年5月27日 10時32分更新

JCOM株式会社は2026年5月26日に、中長期的な研究・技術開発を通じて顧客の暮らしを支え、地域社会の発展に貢献することを目的に、2026年4月付で新組織「R&Dセンター」を設立したと発表した。同センターにおける最初の具体的な研究テーマとして、より高品質で安定した通信環境の提供を目指し、次世代の無線LAN規格である「Wi-Fi 8」の実証実験を2026年6月より開始する。J:COMはこれまで地域に密着した放送・通信事業者として、ケーブルテレビやインターネット、固定電話、モバイルといった日々の生活に不可欠なインフラサービスを提供してきた。近年、AIやクラウドをはじめとするデジタル技術が急速な進化を遂げる中、同社は顧客のライフスタイルや通信サービスに求める価値の変化を重要な成長機会と捉えており、持続的に新技術を創出する基盤として本センターの立ち上げに至った。
<2026年度の取り組み>

R&Dセンターの設立元年となる2026年度は、暮らしの重要な土台である通信と、それを支えるネットワークの高機能化を重点テーマに設定して活動を展開する。具体的には、ネットワークの自律運用や、一般宅内における配線の完全無線化など、計4つの先進的な研究・実証プロジェクトに着手する計画だ。これらを通じて、将来的なサービス品質の飛躍的な向上と、より効率的なネットワーク運用の実現に繋がるコア技術の確立を目指していく。これらの取り組みの初期施策として位置づけられているのが、米国電気電子学会(IEEE)において「IEEE 802.11bn」として規格化が進められている次世代無線規格「Wi-Fi 8」の実証実験である。動画視聴や多様なオンラインサービスの普及により、一般家庭内における Wi-Fiの同時接続端末数は今後さらに増加し、通信環境の高度化や複雑化が進むと予測されている。同社は、2025年11月に当時の最新規格であった「Wi-Fi 7」の提供を開始するなど宅内環境の改善に注力してきたが、さらなる混雑環境下での安定性向上を目指して、次世代規格の早期検証に踏み切る。
今回の実証実験は2026年6月から9月までの期間にわたって実施される。J:COMは半導体大手のMediaTek社と強力な協力体制を敷き、Wi-Fi 8が持つ新機能の特性検証や知見の蓄積、将来のサービス提供に向けた価値創出の可能性を共同で検証していく。具体的には、一般家庭でのリアルな利用状況を想定し、戸建て住宅および集合住宅に近い実験環境を構築した上で、Wi-Fi 8の特長や効果が最も発揮される具体的な利用場面の洗い出しを行う。同社はこの実証実験で得られた具体的な成果やデータに基づき、2028年以降における実際の商用サービス提供の可能性について本格的な検討を進めていく方針だ。また、同センターでは通信・ネットワーク領域の強化に留まらず、AIやロボティクスといった広範な研究開発分野も視野に入れている。2030年から2035年までの長期スパンにおいて合計5つの重要テーマを掲げ、既存のサービスやプラットフォームを軸とした先進技術の社会実装を目指す。
こうした一連の研究開発を通じて、J:COMは2030年に目指す姿として掲げているビジョン「暮らしのうれしいと地域のゆたかさを進化させるパートナーへ。」の具現化を確実なものにしていく構えだ。技術の力で顧客の暮らしをより便利に変革し、地域コミュニティとの繋がりを強固にする新しい仕組みを創造することで、持続可能な地域社会の発展と企業価値の向上を同時に達成していくという。さらに、同社が推進するサステナビリティ経営のマテリアリティである「心地よく心を動かすサービスの提供と企業価値の向上」や「お客さまに対する責任」に基づき、安心・安全な放送・通信インフラの品質維持に今後も24時間365日体制で取り組んでいく。このように、新設されたR&Dセンターを中心に、MediaTek社との「Wi-Fi 8」実証実験をはじめとする次世代技術への投資を加速させることで、J:COMは未来のスマートな暮らしを支える通信インフラのイノベーションをリードしていく。
参考URL:https://newsreleases.jcom.co.jp/news/20260526_20733.html




