中古スマホ機種取引数トップはiPhone 8

2022年10月28日 15時23分更新


 株式会社マーケットエンタープライズは、当社が運営するウェブメディア「iPhone 格安SIM 通信」にて提供している、フリマアプリやインターネットオークション等主要4市場を総括した中古スマートフォン相場比較サービスより抽出した中古スマホ取引データの分析を行った結果を発表した。
調査の詳細はこちら:https://www.kashi-mo.com/media/162289
  • 分析結果概要

1. iPhone SE(第2世代)・(第3世代)が急成長もトップ3は変わらずiPhone 8
2. iPadは顔ぶれ変わらず ユーザーは安さと機能性を重視
3. Androidの顔ぶれ一新 新たに6機種がランクイン
【総評】新機種発売による影響は?

  • 1. iPhone SE(第2世代)・(第3世代)が急成長もトップ3は変わらずiPhone 8

 iPhone全体の中古取引数は、前回の調査(2022年4月〜6月)と比べ12.1%減少した。ランキングでは、前回同様、iPhone 8が上位3位を独占した。一方、大きく順位を上げたのが、iPhone SE (第2世代)・iPhone SE (第3世代)。iPhone SE (第2世代)躍進の理由は、2022年7月のApple製品一斉値上げが影響したと推察している。iPhone SE(第2世代)は、2020年発売と比較的新しい端末ながら、20,000円台という安価で手に入れられることから、機種変更を検討していたユーザーが新品ではなく、中古端末にシフトしたと見て良いだろう。一方のiPhone SE (第3世代)は、一部の家電量販店で実施されたキャリア版iPhoneセールによる買い替えにより、大幅に取引数が伸びたと見ている。また、Appleの開発者会議「WWDC 2022」でサポート終了が発表されたiPhone 7は、前回調査に引き続きランクインしているものの、iOS 16アップデートの対象外となるため、今後の需要は減っていくだろう。

  • 2. iPadは顔ぶれ変わらず ユーザーは安さと機能性を重視

 前回の調査(2022年4月~6月)では、取引数が増加したiPadだったが、今回の調査では13.4%減少となった。トップ10の顔ぶれに大きな変化はなく、iPad mini 4、iPad(第5世代)、iPad(第6世代)を中心に取引がされている。iPad mini 4は、2015年発売モデルながらも、サポート対象となっており、16GBでは15,000円前後で購入が可能。iPad(第5世代)やiPad(第6世代)は、サポート対象でありながら、発売当初の半額程度まで価格が下がっている。安さと機能性を求めるユーザーから支持された端末の取引が目立つ結果となった。

  • 3. Androidの顔ぶれ一新 新たに6機種がランクイン

Androidに関する詳しい解説は、こちらをご覧ください。
https://www.kashi-mo.com/media/162289

  • 分析:中古モバイル市場アナリスト 菅野 辰則

2022年7月1日、AppleがiPhoneの価格改定を発表し、値上げが行われた。中古市場でも同様に取引価格が上昇していくと予想していたが、今回の調査では特に大きな動きは見られなかった。要因の一つとしては、9月に発売されたiPhone 14シリーズの売れ行きが芳しくなかったことが影響していると見ている。例年、新シリーズ発売のタイミングでは、機種変更をするユーザーが多く見られるが、新シリーズ発売による機種変更の動きが活発では無かったため、取引数そのものの減少に繋がったと言えるだろう。例年、新シリーズ発表後は、機種変更需要が継続し、取引数が増加する傾向があるが、今回に関しては、取引数は引き続き減少していくと見ている。一方、iPadは、10月26日に新シリーズのキャリア発売があるため、今後の取引数に影響していく可能性がある。特にiPad(第10世代)は、前モデルからの複数の仕様変更がある為、買い替えによる取引数増加が見られるだろう。

調査の詳細はこちら:https://www.kashi-mo.com/media/162289

株式会社マーケットエンタープライズ
マーケティングディビジョン
執行役員 菅野 辰則

ソフトウェア開発会社にて、開発業務からスタートし、新会社設立時のWebマーケティング全般の業務を担った後、2010年にマーケットエンタープライズに入社。当社でWebマーケティングの責任者や経営企画を担当後、現在は、デジタルマーケティング事業の責任者に従事する。膨大なデータの分析・管理能力を活かして、中古モバイル市場の動向を分析する中古モバイル市場アナリストも兼任する。

■調査概要
調査方法:株式会社マーケットエンタープライズが運営するウェブメディア「iPhone格安SIM通信」で提供している中古スマートフォン相場比較サービスを通じて集積されたデータベースより抽出した中古スマートフォンの取引数・価格を集計
調査対象期間:2022年7月1日から2022年9月30日
調査対象市場:ヤフオク!、ムスビー、メルカリ、ラクマ

■運営メディア
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