ソフトバンク、アジア太平洋地域を結ぶ光海底ケーブル「ADC」の建設保守協定を締結

2020年6月17日 10時00分更新


 ソフトバンク株式会社は、アジア太平洋地域の8社共同によるコンソーシアムで、日本、中国、香港、フィリピン、ベトナム、タイ、シンガポールを結ぶ大容量光海底ケーブル「ADC(Asia Direct Cable)」を建設することに合意し、建設保守協定を締結した。また、このコンソーシアムは、ADCの建設に当たって、日本電気株式会社とADCのシステム供給契約を締結した。

 ADCは、総延長約9,400kmの光海底ケーブルで、2022年末に完成、運用開始予定。最新の光波長多重伝送方式を採用することで、140Tbps(テラビット毎秒)以上の設計容量を実現し、5G(第5世代移動通信システム)をはじめ、IoT、AI(人工知能)、クラウドサービスなど、アジア太平洋地域で増大するトラフィック需要に対応する。ADCの運用によって、アジア太平洋地域のネットワークの冗長性の確保、信頼性の高い通信の実現、回線需要変化への柔軟な対応に貢献することが期待される。

 ソフトバンクは、ADCの建設において、日本の陸揚げ局として千葉県南房総市に所在する「ソフトバンク丸山国際中継所」を提供する。ソフトバンク丸山国際中継所は、2020年に運用開始予定の太平洋横断光海底ケーブル「JUPITER」など多数の海底ケーブルが接続されており、国際通信のハブとなるデータセンターとして重要な役割を担っている。また、2019年12月には、最新鋭のセキュリティー対策と強固な災害対策を施した新局舎が竣工した。ソフトバンクは、ADCやJUPITERとの接続および接続拠点の整備により、アジア太平洋地域におけるトラフィック需要に対して継続的かつ安定的なサービスを提供するとともに、日本における国際海底ケーブルの重要なゲートウェイの提供者として、通信業界に貢献するとのこと。

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