NVIDIAがAIネイティブな6G構築に向け世界連合

2026年3月6日 10時30分更新


 株式会社NVIDIAは2026年3月2日に、主要な通信事業者およびインフラプロバイダーと共同で、オープンで安全なAIネイティブプラットフォーム上に次世代ワイヤレスネットワークである6Gを構築すると発表した。この取り組みには、ソフトバンク株式会社をはじめ、Booz Allen、BT Group、Cisco、Deutsche Telekom、Ericsson、MITRE、Nokia、ODC、SK Telecom、T-Mobileといった世界の通信業界をリードする企業が名を連ねている。本プロジェクトは、将来のコネクティビティの基盤となる6Gインフラを、オープンかつインテリジェントでレジリエントなものとし、世界的なイノベーションの加速と信頼の保護を目的としている。

 従来のワイヤレスネットワークのアーキテクチャは、今後爆発的に増加することが予想される数十億台規模の自律型マシンや車両、ロボットなどが相互に接続される「フィジカルAI」の要求を満たすようには設計されていない。ネットワークの複雑さが増す中で生じる課題に対処するため、このプロジェクトではAIネイティブなソフトウェアデファインド無線プラットフォームの普及を推進していく。無線アクセスネットワーク(RAN)やエッジ、コアのすべてにAIを組み込むことで、安全な統合センシングや通信、高度な意思決定を可能にする必要がある。NVIDIAの創業者兼CEOであるジェンスン・フアン氏は、AIがコンピューティングを再定義し、人類史上最大のインフラ構築を推進していると指摘し、通信分野が次の対象になると述べている。このグローバル連合を通じて、世界の通信ネットワークをあらゆる場所でAIインフラへと変革するAI-RANの構築を目指す。

 6G時代においては、ネットワーク自体がソフトウェアを通じて継続的に進化し、リアルタイムのインテリジェンスを備えることが期待されている。この変革により、大手通信事業者からスタートアップ、研究者に至るまで、多様な参加者がオープンなプラットフォームを通じて貢献できるエコシステムが形成される。すでに米国、韓国、英国、日本、欧州といった各地域において、官民一体となった具体的なプロジェクトが始動している。例えば米国では、FutureG Officeが主導するOCUDUイニシアチブに参加し、政府機関や業界パートナーと連携して、オープンかつソフトウェアデファインドな6Gアーキテクチャの推進に取り組んでいる。さらに、NVIDIAは130社以上が参加するAI-RAN Allianceの創設メンバーでもあり、2025年10月には米国製のAI-RANスタックである「AI-WIN」プロジェクトを立ち上げるなど、実用化に向けた歩みを加速させている。

 日本国内においては、ソフトバンク株式会社との強固な連携が注目されている。ソフトバンクの佃英幸専務執行役員兼CTOは、次世代6Gを安全なソフトウェアデファインドのインフラへと変革し、グローバルイノベーションを支える決意を表明した。相互運用性や耐障害性を備えたプラットフォームの構築は、単なる通信品質の向上にとどまらず、産業全体のデジタル経済における「神経系」としての役割を果たす。韓国のSK TelecomやドイツのDeutsche Telekomといった各国のリーダー企業も、接続性をインテリジェンスとイノベーションのプラットフォームへと進化させるビジョンを共有している。英国では科学・イノベーション・技術省(DSIT)と協力し、信頼性の高いネットワーク設計の応用研究を進めるなど、その影響範囲は全世界に及ぶ。これらの広範な連携は、同じ志を持つ政府や企業が手を取り合い、次世代のワイヤレス技術における安全でインテリジェントな接続環境を確固たるものにするための統一された歩みだといえる。

 次世代の通信インフラは、単なる接続手段を超えて、あらゆる産業のイノベーションを支えるインテリジェントな基盤へと進化を遂げる。

参考URL:https://blogs.nvidia.co.jp/blog/nvidia-and-global-telecom-leaders-commit-to-build-6g-on-open-and-secure-ai-native-platforms/

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