2015年国内IT市場規模は14兆3,496億円、XP需要の反動もあり前年比成長率はマイナスに
2015年2月4日 16時21分更新
IDC Japan株式会社は2014年第3四半期(7月~9月)の実績、および最新の景気動向などに基づき2014年~2018年の国内製品別IT市場予測を発表した。
2015年の国内IT市場規模は14兆3,496億円、前年比成長率はマイナス1.1%と予測されている。この内、国内IT市場を構成するハードウェア市場、ITサービス市場、パッケージソフトウェア市場の2015年の市場規模と前年比成長率についてだが、ハードウェア市場が6兆4,268億円でマイナス5.3%、ITサービス市場が5兆2,718億円でプラス1.9%、パッケージソフトウェア市場が2兆6,509億円でプラス3.9%と予測されている。また国内IT市場に国内通信サービス市場を加えた国内ICT市場の2015年の市場規模は25兆186億円、前年比成長率はマイナス1.7%と予測している。
2015年の前年比成長率がマイナスとなっている要因については、2013年と2014年に国内IT市場を大きく伸ばしたWindows XPのサポート終了に伴う買い替え需要の反動を挙げている。また2014年にマイナス成長となったスマートフォン市場はプラス成長に回復するとしつつも、PC市場の大幅なマイナス成長によってITC市場全体としてはマイナス成長になるとしている。
一方国内IT市場の2013年~2018年の年間平均成長率は0.8%、国内ICT市場の年間平均成長率はマイナス0.5%と予測しており、また2018年の国内IT市場規模は14兆8,083億円、国内ICT市場規模は24兆7,886億円と予測。
2015年のIT市場については量的な成長は見込めないが、第3のプラットフォームに基づく質的構造変化は着実に進むとしており、IDC Japan ITスペンディング グループマネージャーの廣瀬弥生氏は「ITベンダーは、既存の基幹システムの死守にとどまらず、事業部やその他の先進プロジェクトと連携させることで、企業や地域におけるITシステム全体の構造改革につなげていくべきである」とコメントしている。
関連カテゴリー