2014年国内ICT市場規模は25兆3,965億円、前年比成長率マイナス0.7%に

2014年11月26日 10時00分更新


・2014年 国内IT市場規模は、14兆4,352億円、前年比成長率0.4%
・国内ハードウェア市場規模は、6兆5,916億円、前年比成長率マイナス2.3%
・国内ITサービス市場規模は、5兆1,720億円、前年比成長率2.8%
・国内パッケージソフトウェア市場規模は、2兆6,717億円、前年比成長率3.0%

 
 
 IDC Japan株式会社は11月12日、2014年第2四半期(4~6月)の実績、および最新の景気動向などに基づき2014年~2018年の国内製品別IT市場予測を発表した。

DN20141125001_001

 2014年の国内IT市場規模は14兆4,352億円、前年比成長率は0.4%と予測しており、また国内IT市場を構成する国内ハードウェア市場、国内ITサービス市場、国内パッケージソフトウェア市場の2014年の市場規模と前年比成長率は、それぞれ6兆5,916億円、マイナス2.3%、5兆1,720億円、2.8%、2兆6,717億円、3.0%と予測している。国内IT市場に国内通信サービス市場を加えた国内ICT市場の2014年の市場規模は25兆3,965億円、前年比成長率はマイナス0.7%と予測。

 2014年はこれまで国内IT市場の成長をけん引してきたスマートフォン市場が2桁のマイナス成長に転じるにもかかわらず、前年比微増と予測している。その最大の理由はWindows XPサポート終了によるPCの更新需要が2014年5月以降も続いたことで、PC市場の縮小が緩やかになったことにあるという。

 国内IT市場の2013年~2018年の年間平均成長率(CAGR: Compound Annual Growth Rate)は0.8%、国内ICT市場のCAGRはマイナス0.4%、2018年の国内IT市場規模は14兆9,745億円、国内ICT市場規模は24兆9,946億円と予測している。

 スマートフォン市場における2桁のマイナス成長に見られるように、2014年以降モビリティ分野における成長減速が顕著になると指摘。しかし第3のプラットフォームにおけるモビリティ分野のシェアは非常に大きく、今後もモビリティを活用した戦略的IT投資に期待がかかる一方で、ITユーザー企業は人材不足や既存システムの保守運用コストに予算が取られるなどの弊害要因が山積しているという。IDC Japan ITスペンディング グループマネージャーの廣瀬弥生氏は「ITベンダーは課題を認識している大企業のエンドユーザーを中心に、戦略的IT投資を実現できるための構造的な解決に向けて、ステップを踏んで解決するプランを作成するなど、より現実的な提案を実施すべきである」とコメントしている。

関連カテゴリー