AIとテクノロジーで新たなコンビニ体験『Real×Tech LAWSON』開店

2025年6月24日 09時00分更新


 KDDIとローソンは、2025年6月23日に「Real×Tech LAWSON」の1号店を高輪ゲートウェイシティにオープンした。店舗は、KDDIが7月1日に新本社をグランドオープンするのに合わせて6階に開店し、リアルな温かみとテクノロジーを融合させた未来型コンビニとして、新しい顧客体験と持続可能な店舗運営を目指す。

最先端リテールテックで顧客体験を革新
店舗では多様なデジタル技術でパーソナライズされた顧客体験を提供する。
・AIサイネージ
AIカメラで顧客の行動を解析し、商品棚の前に滞在する時間に応じてランキングやおすすめ商品を提示したり、商品に手を伸ばすと関連商品のレコメンドやおトクな情報を表示する。これにより、顧客の状況や行動に合わせた最適な情報提供が可能となり、購買支援を目指す。これはローソン初の取り組みだ。

プライスレール連動サイネージ
商品棚のプライスレールにタッチ式サイネージを導入し、棚上のサイネージと連動して商品の詳細情報を提供する。特にサステナブル商品の棚に先行して実装され、顧客が能動的に商品情報を得て納得して購入できるようになる。

サイネージ連動による空間演出・空間ジャック
画像生成AIを活用した壁面緑化演出「MIRROR GREEN ミラーグリーン」により、時間帯(朝・昼・夜)に応じて異なるコンテンツを表示し、常に新鮮な店舗空間を提供する。また、人気商品「からあげクン」の揚げたて情報など、顧客がすぐに知りたい情報を店内の全サイネージをジャックしてリアルタイムでお知らせする。

スマートシティ連携(サイネージでのマチの情報提供)
高輪ゲートウェイシティに実装されている都市OSと連携し、店内のサイネージで天気、電車遅延、街の混雑情報などをリアルタイム表示する。顧客は店内にいながら最新の街情報を得ることが可能になる。将来的には都市OSからのデータ活用で需要予測の精度を高め、フードロス削減も検討されている。

多様なリモート接客体験の提供
Pontaよろず相談所
ブース内のリモート接客システムを通じて、通信・ヘルスケア・金融・清掃・家事代行など、暮らしに関わる様々なサービスについて専門スタッフにビデオ通話で相談できる。KDDIの「次世代リモート接客プラットフォーム」が導入されている。
「AI Ponta」
店内に設置された生成AI搭載のコミュニケーションロボットが、高輪の街や店舗の情報、Pontaならではの占いを通じたラッキーアイテム(おすすめのコンビニ商品)紹介など、双方向のコミュニケーションを提供する。
「3Dアバター遠隔接客によるセルフレジ支援」
顧客のセルフレジ操作をアバターを通して遠隔からサポートする。新たに3Dディスプレイによってアバターが立体的に表示され、より豊かなコミュニケーションを実現する。お酒やたばこ購入時の年齢確認も3Dアバターを通じて遠隔で行うことで、店舗内の従業員の省人化にも貢献する。

また、ローソンは2030年度までに店舗オペレーション30%削減を目指しており、本店舗ではテクノロジーを積極的に活用して持続可能な店舗運営と従業員の働きがい向上に取り組む。
飲料陳列、調理、店内清掃を担うロボットが導入され、従業員の負荷が高い業務を支援する。また、店内可視化・AIエージェントが従業員の業務量を定量化し、AIが業務最適化をサポートすることで、データに基づいた効率的な店舗運営を実現する。

商品陳列ロボ

本店舗ではサステナビリティへの取り組みも推進されており、廃棄ユニフォームを活用した床材や廃棄衣類を活用した建材、サステナブル商品専用のゴンドラなども導入されている。

KDDIとローソンは今後、高輪での実証結果をもとに「Real×Tech LAWSON」の仕組みを構築し、日本全国、将来的には海外への展開も視野に入れ、コンビニの新たな可能性を追求していく。KDDI高輪本社内の社員専用フロアにも同様の機能を実装したローソン店舗を開店する予定だ。

KDDIリリース:https://newsroom.kddi.com/news/detail/kddi_nr-625_3969.html

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