ソラコムと松尾研究所、IoT×生成AI活用プロフェッショナルサービス開始

2025年3月31日 11時18分更新


 ソラコムと松尾研究所は2025年3月31日、企業のIoTプロジェクトにおける生成AI活用を支援するプロフェッショナルサービスの提供開始を発表した。これは、両社が推進する「IoT × GenAI Lab」の活動の一環で、増加するIoTデータの有効活用を目指している。

IoT技術の進化により、センサーやカメラから取得されるデータ量は増加している。しかし、膨大なデータの分析には専門的な知識が求められ、多くの企業にとって課題となっていた。生成AIの発展により、これまで専門家が必要としていたデータ分析が自動化され、より効率的な意思決定や業務の自動化が可能になった。

ソラコムと松尾研究所は、2023年7月に「IoT × GenAI Lab」を設立し、IoTデータと生成AI技術を活用した業務最適化に取り組んできた。2024年には三菱電機株式会社と共同で実証実験を行い、空調機器の最適化を実施。従来の学習やチューニングに要する時間やコストを削減しながら、消費電力の削減と快適性の向上を実現した。特に、電力消費の削減では、ベースラインと比較して期間平均47.92%の省エネ効果を確認した。

今回のプロフェッショナルサービスでは、これまでの知見を体系化し、企業のIoTプロジェクトにおける生成AI活用を支援する。サービス内容には、IoTデータの取得から分析、生成AIによる異常検知や予知保全の最適化などが含まれる。また、PoC(概念実証)から本格導入までの技術支援も提供し、企業がIoTと生成AIをスムーズに活用できるようにする。

ユースケースとして、以下のような業務の効率化が期待される。

製造業:センサーによる機器の異常検知とメンテナンスの自動化
建設・インフラ:設備点検データを活用した故障レポートの自動作成
エネルギー管理:電力消費の最適化とコスト削減
サービス業:作業報告書の自動生成による業務負担の軽減

IoT × GenAI Labは、企業が最新技術を柔軟に組み合わせ、ビジネスの課題解決に活用できる環境を提供することを目指している。今後も新たな技術開発を進め、さらなる活用事例の創出に取り組む。

詳細は、以下のURLを参照。
https://soracom.com/ja/news/20250331-iot-genai-lab-supports-smart-decision-and-automation

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