NTTとトヨタ自動車が、資本提携を正式発表 「スマートシティー」推進がねらい

2020年3月25日 11時26分更新


 トヨタ自動車とNTTは、互いにおよそ2000億円を出資する資本提携を結んだと正式に発表した。自動車業界と通信業界で日本を代表する企業による異例ともいえる関係強化で、世界的に開発が活発になっている最先端の街づくり「スマートシティー」の構想を推進するのがねらい。

 トヨタ自動車とNTTは、資本提携を結び、来月9日に互いにおよそ2000億円を出資し、トヨタはNTTの株式のおよそ2%、NTTはトヨタの株式のおよそ1%を取得する。

 そのうえで、業務面でも関係を強化し、トヨタが持つ自動運転などの次世代の車の技術と、NTTが持つ高い通信インフラの技術を組み合わせ、世界的に開発が活発になっている最先端の街づくり「スマートシティー」の構想を推進していくとしている。

 暮らしやビジネス、人の移動などを支える基盤づくりに、両者一体となって取り組み、先行ケースとして静岡県裾野市東富士エリア(Woven City)と東京都港区品川エリア(品川駅前のNTT街区の一部)にて実装し、その後連鎖的に他都市へ展開を図る。

 自動車業界では、自動運転や電動化など「CASE」と呼ばれる先端技術をめぐる競争が、また、通信業界では大容量の情報を瞬時にやり取りできる通信サービスを目指した競争がそれぞれ世界的に激しさを増していて、いずれもスマートシティーの推進に欠かせない重要な技術となる。

 日本を代表する企業どうしである、通信分野のNTTと自動車業界のトヨタは、これからもさらに仲間を求めるとしながら「より明るい未来を実現したい」ということが共通の思いとしてあるようだ。

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