タブレットにはやはりキーボードが必要? ――角川アスキー総合研究所「タブレット端末の魅力度に関する調査」
2014年11月27日 15時00分更新
11月25日、株式会社角川アスキー総合研究所は「タブレット端末の魅力度に関する調査」を実施し、実際に各種タブレット端末を試用し端末別の魅力度をアンケートにより測定したとしてその結果を発表した。
調査は新宿、渋谷の歩行者に依頼し、付近の会場で製品を試用のうえアンケートに回答する「会場テスト」と呼ぼれる調査方法を採用。調査期間は2014年11月6日~11月9日の4日間で、iOS搭載端末、Android搭載端末、Windows搭載端末を各1機種割り当て、各端末を操作したうえで、それぞれの評価を5段階で回答してもらう方式をとっている。
今回のブラインドテストでは、端末名やブランド名は伏せたまま、試用したタブレット端末に関して「実機試用のみ(情報を何も提示しない)」状態と「端末の拡張性情報のみ開示した」状態の2条件で端末魅力度を尋ねている。
テスト端末はiOSではiPad mini 2、iPad Airの2機種、AndroidではMeMO Pad ME176、Nexus 7、Yoga Tab 2-10、Xperia Z2 Tabletの4機種、WindowsではMiix 2 8、Dynabook Tab(S38)、Switch10、TransBook T100TAの4機種の計10機種となっている。
実機試用のみでの魅力度評価では「iPad Air」が魅力度首位となった。次いで「iPad mini 2」が2位と、iOS端末2機種が上位を占める結果となった。一方、拡張性(接続インターフェイス)情報を加味した評価では、Windowsタブレット「TransBook T100TA」が魅力度首位を獲得している。
注目する点として、「端末に関する情報は拡張性情報についてしか分からない」状態での評価において、「TransBook T100TA」と「Switch10」がiOS端末を抑えてそれぞれ魅力度1位、2位となった点を挙げている。実機試用のみでの評価は、iOS端末の使いやすさが高く評価される結果となった一方で、脱着式キーボードや他デバイスとの接続性に優れた「2in1タイプ」という選択肢も、タブレット端末として異なる魅力を持つことを本調査では明らかにしている。
また端末の拡張性情報開示後の魅力度評価内訳をみると、第1位「TransBook T100TA」については被験者の約1/4が「とても欲しい」と回答している。また第2位を獲得した「Switch10」については「とても欲しい」「欲しい」が回答の56%を占めており、2in1タイプは多くの消費者に好意的な評価を得ていることも、上記のことを証明している結果と言えるだろう。
端末別のコメントについては以下の図となっている。
「実機使用のみ」では下位であった端末が、2in1タイプであると分かった途端に評価が高くなるのは、タブレットで何か作業するにはキーボードが必要とされていることがうかがえる。MicrosoftがOfficeソフトをタブレット向けに無償提供を始めたりと、ノートパソコンに代わる存在と目されるタブレットであるが、やはりまだ用途においては中途半端な状態にあるのは否めないだろう。また2in1モデルという点においては、Androidのモデルや、評価の高いMicrosoftの「Surface」シリーズも比較対象として気になるところだ。
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