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UQ mobileは11月より「データチャージ」「データ容量くりこし」「ターボ機能」のオプションを開始

 UQコミュニケーションズはおよび沖縄バリューイネイブラーはMVNOサービス「UQ mobile」において、11月1日より「データチャージ」、「データ容量くりこし」、「ターボ機能」の3つのオプション機能を追加する。

・「データチャージ」

 当月のデータ容量が足りなくなった際に、追加のデータ容量を購入できる機能となる。100MB/200円もしくは500MB/500円で購入でき、有効期間は90日間。チャージはUQ mobileのデータチャージサイトから行うことができる。

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・「データ容量くりこし」

 当月の余ったデータ容量を最大3GBまで翌月に繰り越せるようになる。ただし翌月のデータプランを「データ無制限」プランに変更すると無効になる他、データチャージで購入した分は対象外となる。翌月のデータ容量は繰り越し分、基本データ容量、追加購入データ容量の順番に消費される。

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・「ターボ機能」

 データ容量を節約できるようになるサービスであり、オンにすることで受信最大200kbpsまで制限される代わりに当月のデータ消費がカウントされなくなる機能となっている。専用サイトからオンとオフを切り替えることが可能だ。

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 また「データ容量くりこし」サービスの開始に伴い、「データ繰越スタートキャンペーン」も実施。2015年10月末時点で「データ高速プラン」、「データ高速+音声通話プラン」に加入しており、かつ11月も同プランを継続して利用するユーザーは11月利用分のデータ容量が3GB増量される内容となっている。

UQコミュニケーションズがKDDIバリューイネイブラーを吸収合併へ、「UQ」ブランドを統合

 8月27日、UQコミュニケーションズとKDDIバリューイネイブラーの合併が発表された。10月1日付けで合併し、UQが存続してKDDIバリューイネイブラーが消滅する吸収合併方式となる。

 UQコミュニケーションズは「UQ WiMAX」ブランドでモバイルデータ通信サービスを、KDDIバリューイネイブラーは昨年8月に設立され、「UQ mobile」ブランドでMVNOサービスを展開してきた。これまでも「UQ」ブランドの活用や販売面で2社は連携してきたが、モバイルデータ通信事業およびMVNO事業の双方の事業基盤を活かした新たな価値の提供と更なる競争力の強化を目指し、今回の合併に至ったという。
 合併後はUQコミュニケーションズが存続し、WiMAXサービスに加えてMVNO事業も取り扱っていくこととなる。

 今後の具体的なサービス展開については、別途、告知されるという。また両社が現在提供中のサービスについても引き続き利用可能だとしている。

「もしもしモンキー」にてau回線を利用したMVNO「ハピネスモバイル」を提供開始へ

 7月23日、携帯電話販売店「もしもしモンキー」を展開している「あなたの幸せが私の幸せ」社は、KDDIバリューイネイブラーのMVNEサービスを利用したMVNOサービス「ハピネスモバイル」の提供を開始すると発表した。

 「ハピネスモバイル」はauの4G LTEに対応したMVNOサービスとなり、月額980円から利用できる。「あなたの幸せが私の幸せ」社が展開する携帯電話販売店「もしもしモンキー」全20店舗で取り扱われ、即時開通にも対応する。

 サービス内容は「UQ mobile」のサービス内容に準ずるものとなっており、月間3GBまでのプランと受信最大500kbpsのデータ無制限、それに音声通話を加えた料金プランが用意されている。端末は「KC-01」、」「LG G3 Beat」の2種類。

参考:ついにKDDIがMVNOに本格参入、「UQ mobile」が本日スタート

 また「ハピネスモバイル」の契約1件につき毎月10円を公益財団法人CIESF(シーセフ)を通じて寄付し、カンボジアの子どもたちの教育環境の向上に貢献していくという。サービスの提供開始日は7月26日から。

出雲ケーブルビジョンはau回線を利用したMVNOサービス「ICVモバイル」を発表

 6月9日、出雲ケーブルビジョン(ICV)はKDDIバリューイネイブラーのMVNEサービスを活用したMVNOサービス「ICVモバイル」を発表した。サービス開始は6月16日から。料金、端末等は「UQ mobile」のサービス内容に準じている。

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 「ICVモバイル」は「UQ mobile」のサービス基盤を活用したICVオリジナルブランドで展開するMVNOサービス。月額980円からau 4G LTEの回線を利用した高速データ通信が利用でき、またICV未加入者でも利用できる。

 SIMカードとセットで販売されるスマートフォンはUQ mobileと同じ「KC-01」「LG G3 beat」の2機種。端末購入時の一時的な負担を抑える「端末購入アシスト」も用意されている他、SIMカードのみの提供も行われる。

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 料金プランは「データ高速プラン」と「データ無制限プラン」にそれぞれ音声通話がついた計4プランを用意。通話料は20円/30秒。また各プラン共通でテザリング、SMS(3円/1通)に対応する。

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 「データ高速プラン」、「データ高速+音声通話プラン」では月間データ容量は3GBまで、通信速度は下り最大150Mbps(3GBを超過した場合は200kbpsまで制限される)、上り最大25Mbpsとなっている。料金は「データ高速プラン」が980円、「データ高速+音声通話プラン」が1,680円。
 「データ無制限プラン」と「データ無制限+音声通話プラン」は月間のデータ容量が無制限となっている代わりに、通信速度は送受信最大500kbpsに抑えられている。料金は「データ無制限プラン」は1,980円、「データ無制限+音声通話プラン」は2,680円。
 初期費用としてSIMパッケージ料金3,000円が必要となる他、音声通話プランに加入する場合は最低利用期間として12ヶ月が設けられている点には注意したい。期間内に契約解除する場合は解除料として9,500円が発生する。

 オプションサービスも用意されており、留守番電話サービス、迷惑電話撃退サービス、三者通話サービスがまとめられた「電話基本パック」が月額380円、購入したスマートフォンの故障、盗難、紛失を補償する「端末補償サービス」が月額380円、メールアドレス「@uqmobile.jp」を利用できるメールサービスが月額200円(利用は「KC-01」「LG G3 beat」に限られる)となっている。
 利用申し込みはICV本社ショールーム、もしくはICVのホームページから行える。

UQ mobile、「ウイルスバスター モバイル for UQ mobile」等の新サービスを追加

 5月28日、KDDIバリューイネイブラー株式会社と沖縄バリューイネイブラー株式会社は、同社が提供しているMVNOサービス「UQ mobile」向けに「ウイルスバスター モバイル for UQ mobile」、「ご自宅訪問サポート」、「アプリ超ホーダイ」といったサービスの提供を6月1日より提供すると発表した。

・「ウイルスバスター モバイル for UQ mobile」
 「ウイルスバスター モバイル for UQ mobile」はトレンドマイクロ社が提供するモバイル端末向け総合セキュリティアプリ。不正アプリ対策(ウイルス対策)、Web脅威対策、迷惑SMS/迷惑着信対策、盗難/紛失時対策、バッテリー節約機能などを備える。
 月額290円で利用でき、対応OSはAndroid OS 2.3/3.0/3.1/3.2/4.0/4.1/4.2/4.3/4.4/5.0/5.1。

・「ご自宅訪問サポート」
 「ご自宅訪問サポート」はキューアンドエー社が提供する「クラブQ&A」を活用し、ユーザー宅に訪問してスマートフォンの初期設定や操作説明、楽しみ方をレクチャーする有償サポートサービス。利用は30分単位のメニューとなっており、訪問サポートは1回あたり6,500円。リモートサポートも用意されており、こちらは1回あたり3,000円。

・「アプリ超ホーダイ」
 「アプリ超ホーダイ」はソースネクストが提供するAndroidスマートフォン向けのアプリ取り放題サービス。月額360円でゲームやヘルスケア等100タイトル超を利用することができる。

九州通信ネットワークはMVNOサービス「BBIQスマホSIM d」開始へ、UQ mobileの取り扱いも

 九州通信ネットワーク(略称:QTNet)は3月2日より、NTTドコモの回線を利用したMVNOサービス「BBIQスマホSIM d」の提供を開始すると発表した。

 「BBIQスマホSIM d」は「データ通信」「データ通信(SMS機能付き)」「音声通話」の3タイプのSIMカードを用意しており、「音声通話」の場合はNMPにも対応する。最大通信速度はダウンロードは150Mbps、アップロードは50Mbps。
 月間のデータ容量はどのタイプも一律2GBとなっており、翌月まで容量を繰り越すことが出来る。なお容量を超過した場合は200kbpsまで制限され、追加のデータ容量の購入は用意されていないようだ。

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 料金は「データ通信」タイプが月額900円(税抜、以下同)、「データ通信(SMS機能付き)」タイプが月額1,040円、「音声通話」タイプが月額1,600円となっている。通話料金は20円/30秒で、転送電話、迷惑電話ストップ、国際ローミング、国際電話といったオプションは無料。
 「音声通話」タイプのみ12ヶ月という最低利用期間が設けられており、12ヶ月以内に解約する場合は(12カ月-利用月数)×1000円の契約解除料が発生する。

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 SIMカードに合わせてスマートフォン、タブレットも販売される。ラインナップは「Ascend G620S」「ZenFone 5」「Ascend Mate7」「MediaPad M1」「MediaPad X1」「YOGA Tablet 2 with Windows」の6モデルが用意され、それぞれは一括払い、24回、36回の分割払いが可能だ。また購入の際にはキッティングサービスによって到着後すぐに使える状態で送られてくるようだ。

 オプションサービスとしては「スマホ安心サポート」と「端末補償サービス」の2つを用意。
 「スマホ安心サポート」は月額300円でスマートフォンやタブレットの使い方や設定方法についてオペレーターからリモートサポーを受けられるもの。またデータのバックアップや紛失時のデータ保護も可能となっている。
 「端末補償サービス」は「破損」「全損」「水濡れ」「メーカー保証期間を過ぎた自然故障」などのトラブルの際に、「BBIQスマホSIM d」対応端末であれば同一機種と交換してくれるサービスだ。端末の修理を待つことなく、機種が届き次第これまで通りサービスを利用できるのが特徴となっている。月額料金が380円。修理費用は1回目が5,000円、2回目は10,000円、3回目以降は実費となる。

 なお九州通信ネットワークの光回線の利用者を対象にキャンペンも実施される。「スタートキャンペーン」はSIMカード及び端末を同時購入すれば契約事務手数料3,000円が無料になる他、先着100名に端末を15,000円引きでされる。期間は2015年3月2日から4月30日まで。また「事前キャンペーン」も実施され、こちらはアンケートに回答することで通話 SIMカードの月額料金が6ヶ月間350円割引される。

 なおQTNetでは「BBIQスマホSIM d」と同時にKDDIバリューイネイブラーが提供している「UQ mobile」の取り扱いも開始し、「UQ mobile」が提供するプラン、スマートフォンを販売する。こちらでも、光回線の利用者は最大18,000円割引されるキャンペーンが実施される。

UQ mobile、京セラ製「KC-01」とLG製「LG G3 Beat」の2台のAndroidスマートフォン発売

 12月18日、KDDIの回線を利用したMVNOサービス「UQ mobile」のサービスがスタートした。端末ラインナップとして、京セラ製「KC-01」とLGエレクトロニクス製「LG G3 Beat」の2台のAndroidスマートフォンが用意されている。本記事においてはこの2台について解説したい。

・「KC-01」

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 「KC-01」はOSにAndroid4.4を搭載し、ディスプレイは約4.5インチ qHD(960×540)TFT液晶を採用したコンパクトなスマートフォンだ。CPUには1.2GHzのクアッドコアCPU、メモリは1.5G、ストレージ容量は8Gとミドルスペックでありながら、京セラ製スマートフォンらしくIPX5/7相当の防水、IP5X相当の防塵機能を備えており、アウトドアなどシーンを選ばず活用できる。また京セラらしさという点では、周囲が騒がしい環境でもクリアな音質で通話ができる「スマートソニックレシーバー」も搭載されている。
 メインカメラは800万画素、インカメラは200万画素となっている。カラーはブラックのみで、一括払いでの価格は2万9760円(税別)。

・「LG G3 Beat」

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 「LG G3 Beat」はLGエレクトロニクスがグローバル市場に展開している「LG G3」をベースに、よりコンパクトに「つかいやすさ」を追求したモデルとなっている。液晶は狭額縁ベゼルの約5.0インチTrue IPS HDディスプレイを搭載。限りなくフレームを補足することによって片手での操作もしやすいサイズとなっている他、持ちやすさを追求したラウンドフォルム、指紋が付きにくいメタリックスキンのミニマルデザイン採用し、スタイリッシュな外観となっている。ボディカラーはホワイト、チタンの2色。
 
 特徴は外観だけでなくカメラ性能にもある。レーザーを活用することで一瞬で焦点を合わせる事が可能となる「レーザーオートフォーカス」機能を搭載し、「タッチ&ショット」によって一度のタッチで焦点合わせと撮影ができ、従来の端末よりスピーディーに撮影することができる。また自撮りをする際は、サブカメラに向けて手を開くジェスチャーを行うと撮影が行えるなど、手軽にカメラを楽しむことを追求しているモデルだ。カメラは800万画素のものを搭載。
 この他KDDIのisaiシリーズでも採用されている「ノックコード」によって、電源キーを押さなくても画面をタップするだけでスリープと画面ロックを解除できるようになっている。一括払いでの価格は3万4800円(税別)。

 「KC-01」、「LG G3 Beat」共にMVNOサービスが提供する端末としては珍しくSIMロックフリーモデルではないので注意が必要だ。詳細なスペックは以下の通り。

「KC-01」
・OS:Android4.4
・CPU:Qualcomm MSM8926 1.2GHzクアッドコア
・メモリ:1.5GB
・本体容量:8GB
・外部メモリ:microSDHC(最大32GB)
・液晶:約4.5インチ qHD TFT液晶(960×540ドット)
・バッテリー容量:2000mAh
・連続待受時間:約440時間
・メインカメラ:約800万画素
・インカメラ:約200万画素
・サイズ:約127(H)×64(W)×11.1(D)mm
・重量:約133g
・WiFi規格:IEEE 802.11 a/b/g/n
・Bluetooth4.0対応
・防水・防塵(IPX5/7・IPX5)に対応
※LTE対応はカテゴリー3のため、最大ダウンロード速度は100Mbpsまで

「LG G3 Beat」
・OS:Android4.4
・CPU:Qualcomm MSM8926 1.2GHzクアッドコア
・メモリ:1GB
・本体容量:8GB
・外部メモリ:microSDHC(最大32GB)
・液晶:約5.0インチTrue IPS HDディスプレイ(1280×720ドット)
・バッテリー容量:2460mAh
・連続待受時間:約600時間
・メインカメラ:約800万画素
・インカメラ:約130万画素
・サイズ:約138(H)×70(W)×10.3(D)mm
・重量:約135g
・WiFi規格:IEEE 802.11 a/b/g/n
・Bluetooth4.0対応
・赤外線リモコン、NFC(情報取得のみ)に対応
こちらはLTEカテゴリー4に対応しているため、最大速度は150Mbpsとなっている。

ついにKDDIがMVNOに本格参入、「UQ mobile」が本日スタート

 12月18日、KDDIの子会社であるKDDIバリューイネイブラーはau LTEネットワークを利用したMVNOサービス「UQ mobile」をスタートさせた。KDDIのネットワークを使用したMVNOとしてはケイ・オプティコムの「mineo」に続いて2例目となる。

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 「UQ mobile」は人口カバー率99%超を実現しているという800MHz帯域を利用し、最大ダウンロード速度150MbpsのLTE通信に対応する。プランは先述の150Mbpsを月間2GBまで利用できる月額980円の「データ高速プラン」と、受信最大300kbpsで使い放題となる1980円の「データ無制限プラン」の2つを用意。なお「データ高速プラン」で月間2GBを超過した場合は最大200kbpsまで制限され、直近3日間で1GB利用した場合も制限される場合がある。またそれぞれのプランで月額700円を追加することで音声通話にも対応する。詳しくは以下の表の通り。キャンペーンとして、2015年12月31日までは「データ無制限プラン」の最大受信速度は500kbpsに倍速される。

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 音声通話プランに加入しなくてもSMSとテザリングが無料で使用できるのが特徴だ。その他のオプションとしてはリアルタイム送受信が可能なEメール(xxx@uqmobile.jp)が使用可能となる「メールサービス」が月額200円で、留守番電話サービス/三者通話通話サービス/迷惑電話撃退サービスがパックとなった電話基本パックが月額380円で、端末修理および盗難・紛失時の「端末補償サービス」が月額380円で用意されている。
 
 KDDIの端末で利用できるSIMカード単体での販売のほか、「UQ mobile」からは京セラ製の「KC-01」とLGエレクトロニクス製の「G3 Beat」の2台のAndroidスマートフォンを提供。購入にあたっては「端末購入アシスト」という購入から24ヶ月後までの間、加算料を支払うことで端末購入時の一時的な負担を軽減することが出来るサービスも用意されている。端末については別記事を参照してもらいたい。

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・UQ mobile、京セラ製「KC-01」とLG製「LG G3 Beat」の2台のAndroidスマートフォン発売

 なおSIMカードは今のところmicroSIMのみの提供となっているため、nanoSIMを使うiPhoneなどでは使用できない点には注意が必要だ。初期費用はSIMパッケージ料金として3,000円、音声通話プランの場合は最低利用期間は12ヶ月となっており、その期間に契約解除する場合は9,500円が解除料としてかかってしまう。
 購入はオンラインショップの他、エディオン、ジョーシン、ビックカメラ、ケーズデンキ、ソフマップ、ヤマダ電機。コジマ、ノジマ、ヨドバシカメラといった9社の量販店でも購入できる。
 
 また同日よりKDDIバリューイネイブラーはau 4G LTEを利用したMVNOサービスを軸に、様々なパートナーのモバイルサービス展開を支援する事業を開始する。KDDIバリューイネイブラーはもともとKDDIの回線を利用したMVNOサービスを推進するために設立された会社であり、その事業がいよいよ本格稼働するかたちだ。

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 具体的にはKDDIバリューイネイブラーが「UQ mobile」のサービス基盤を提供することで、パートナー企業は「UQ mobile」と同等のMVNOサービスを展開できるようになる仕組みとなっている。それによってパートナー企業は料金請求やコールセンター運営、各種法制度対応といった通信事業ノウハウが必要な対応およびコスト負担が不要となり、モバイルサービスの販売と付加価値創造に専念することが可能になるという。もちろん、既存の「mineo」のようにKDDI自身が直接回線を提供することも継続していく模様だ。
  
 
 ついにKDDIもMVNO事業に本格参戦を果たした。これまでのMVNOサービスはほぼドコモの回線ばかりが利用されてきた状況にあるだけに、業界の拡大という点で大いに歓迎したい。今回提供される800MHz帯のネットワークはKDDIが他キャリアに先駆けて整備してきた回線なだけに、高品質なネットワークも期待できるだろう。「UQ mobile」はWiMAXサービスを提供している「UQ WiMAX」とは別会社という位置付けのようなので、WiMAXとも連携するなどした独自サービスに注目したい。また国内キャリアではKDDIが初提供すると噂されている「Firefox OS」搭載スマートフォンも、おそらくこの「UQ mobile」から出されると思われるので、動向を見守りたいものだ。
 
 懸念としてはMVNOとして提供される回線がLTE回線のみとなっている点だ。KDDIはVoLTEを発表した際に2020年までに3G回線を廃止し、2020年を目処に全て次世代回線へと移行する方針を示している(参考:ついにauでもVoLTEスタート、3Gを捨て「Always 4G LTE」へ)ため、将来を見越してこうした提供の形になっていると思われる。しかし企業がパートナー提携をするにあたって、安価な3G回線を利用できない点はネックとなりかねない。企業側の利用料金は公開されていないため憶測にすぎないが、例えばM2Mサービスを想定する場合には高品質なLTE回線は必要ないため、3Gが使えない分、パートナー企業は余計なコストを支払うことになってしまう。また今回「UQ mobile」は「データ無制限プラン」として300kbpsに抑えたプランも提供しているが、この用途であればやはり安価な3G回線で事足りるはずである。ましてパナソニックやキャノンMJが企業向けMVNOサービスの提供開始を表明しているだけに、この点においてドコモからMVNOにおけるシェアをどこまで奪えるかは怪しくなってくる。
 
 また将来において3G回線を廃止するということは、現在の3G回線を利用した音声通話も利用できなくなるということである。携帯電話事業においてサービスの変化は激しく、VoLTEに対応した安価な端末は来年には続々と登場すると思われるが、6年後の2020年までに古い機種では音声通話が利用できなくなるリスクがあるというのもパートナー企業にとってはネックとなりえるだろう。
 MVNO業界の新たな風となるためにも、これらの予想が全て杞憂となるような今後のKDDIの展開に期待していきたい、